テニスワンは、２００３年からラケットドックというフィッティングイベントをスタートさせて、これまで10,000名以上のテニスプレイヤーに対して、ラケットフィッティングを実施してきました。

私どもがラケットフィッティングの際に採用している判断基準はとてもシンプルで、「プレイヤーの運動がうまく打球に伝わるかどうか」です。

合わないラケットではプレイヤーの運動がスムーズにボールに伝わらないので、プレイヤーの負担が増えて打球の勢いがなくなり、ミスが増えます。

合うラケットでは運動の伝わりが良くなるので、ムダな力みが減って打球の勢いが増します。

こうしたことは、プレイヤーとラケットの相性の問題なので、プレイヤーの技術レベルやプレースタイル等を判断基準にしてラケットを選ぶわけではありません。

普通のラケット選びでは、「〜しやすいラケット」や「自分の弱みをカバーできるラケット」を探そうとすることが多いようですが、そうした対症療法的なラケット選びでは自分の身体に合うラケットを見つけるのは難しいと思われます。

ですから、アウトが多いから飛ばないラケット、打球の勢いがないからパワーのあるラケットというような選び方では、風邪で熱があるから熱を下げる薬を飲むのと同じで、根本的な解決にはつながらないわけです。

身体に合うラケットだからと言って、プレイヤーの弱点をカバーしてくれるわけではありませんが、プレイヤーに無理をさせずに、プレイヤーのできることが素直にできる状態にしてくれます。
合わないラケットのプレー感覚に比べて、その爽快感は、想像以上かもしれません。